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錦織圭ウィンブルドン2017敗退の海外報道や勝負どころタイブレーク歴【テニス】なぜ勝てないのか

ウィンブルドン2017男子シングルス3回戦で、錦織圭選手は、それまで4戦全勝していたスペインのバウティスタアグ選手に敗退した。おそらく錦織選手も含めて誰もが勝利を予想していた試合でまたもや敗退。今年に入って感じられる錦織選手の不調の原因はどこにあるのか。メディアはどう報じたのか。海外はどう反応したのか。
海外と日本のメディアが報じた内容を集めてみた。
そして勝負どころのひとつである錦織選手の最近のタイブレーク歴について調べてみた。

 

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錦織選手の試合後のコメント

  • 「ブレークポイントがあった中で取り切れなかった。それが一番ストレスのたまる戦いの原因になった」
  • 「第1セットと第2セットの相手のサービスゲームであれだけチャンスがありながら取り切れず、もどかしくプレーしていた。その悔しさやもどかしさを常に引きずりながらプレーしていた。きょうは思い切りのよさが出ずに終わってしまった」
  • 「フラットで低いボールを打ってくるので攻めにくかった。芝でもアグレッシブにプレーをしてきて、フォアを使われるとディフェンスに回る場面が多かった。攻めなきゃいけない場面でも難しかった」
  • 「体調は全く問題なかった」
  • 「芝でよいプレーが出始めていたので、3回戦での敗戦はより悔しい。芝のシーズンは短いのでなかなか調子を合わせることは難しいが、また来年、プレーの質を上げて戻ってきたい」
  • 「試合にあまり勝っていないので、大きな自信が生まれてこなかったと思う。少しずつ自信がついてくれば、またプレーも変わってくる。このグラスコートでいいプレーを出来ずに、今日は負けてしまった」

引用元:www.sanspo.com、www3.nhk.or.jp、tennis365.net

ウィンブルドン公式サイトでは以下のコメントが紹介されている。

Q 今日の敗因は相手がよかったからか自分がよくなかったからか
錦織 両方だと思う。バウティスタを倒すのに十分なレベルを持続できなかった。バウティスタはどのセットでもサーブがよかった。リターンゲームをとるのは難しかった。
チャンスはいっぱいあったのに、大事なポイントでバウティスタが良いプレーをした。だから両方だと思う。

Q もっと攻撃的にプレーできたと思うか
錦織 うーん、はい。

Q 芝コートは一番不得意なコート言ってよいか
錦織 うーん、はい。簡単じゃない。ご存知の通り芝コートの結果はよくない。毎年がんばらないと。

Q. Do you put today's loss more down to your opponent playing well or you not playing well?
KEI NISHIKORI: I think both. I couldn't maintain my level high enough, you know, to beat Bautista today. I think he served well every set. Was really tough time having my return game.
I had many chance, but I think he played well the important points. Yeah, I think mix of both.
Q. Do you think you could have been more aggressive?
KEI NISHIKORI: Well, yeah.
Q. Would it be fair to say that grass is your least favorite surface to play on?
KEI NISHIKORI: Well, yeah. It's not easy. I don't have, you know, good result on grass. Yeah, got to work on every year.

バウティスタアグ選手のコメント

  • 「確かに圭には4回負けているけれど、芝が一番、チャンスがあると思っていた」
  • 「僕のテニスは、回転をかけないフラットなショットが主軸。そのショットで、ベースラインからの打ち合いに持ち込もうと思っていた。ディフェンスなら、僕のほうがいいという自信もあった」
  • 「サーブなどで錦織にプレッシャーをかけることができた」
  • 「トップ選手に勝つために努力してきた。この勝利は自信を与えてくれる」

バウティスタアグ戦あらすじ

スコアは、4-6, 6(3)-7, 6-3, 3-6

バウティスタアグ選手のサーブから始まった3回戦、最初のポイントを錦織選手が取った。幸先がいいと思ったのもつかの間、試合は、バウティスタアグ選手が1セットリードに錦織選手が追いつくというペースで進んだ。
第2セットはタイブレークとなり、錦織選手がこの勝負所を落とす。不穏な予感が・・・
それでも応援している多くがここから逆転と思っていたに違いない。いやいや、2回戦のスタコフスキー戦でも第2セットのタイブレークを落としたけど勝った、大丈夫だと。
実際第3セットは錦織選手が6-3。勝負はここからだ。
第4セットでは錦織選手が2-0とリード。このままきっと勝つ。はずだったのだが、バウティスタアグ選手はあっという間に追いつき、第5ゲームで逆転。そのまま勝利した。
錦織選手はこの試合でもイライラが募りラケットを投げた。もはや今年の風物詩となりつつある。ラケットは友達だぞ。この感じの負けもパターンになってきた。

メディアはどう報じたか

ウィンブルドンの日本での放送を担当しているWOWOWは、
「プレー自体は悪くないのに前に進まない――これが最近の錦織の難しさだ」と報じている。

同じく放送を担当しているNHKでは、
「自分が優位に立ちながら攻め切ることができず、それが重なって自信を失うという負の連鎖に陥っていました」「自信をいかに取り戻せるかが課題」
と報じている。

朝日新聞では、
感情の起伏激しく、「大きな自信が生まれてこない」という状況として、「気持ちの疲労が大きいのでは」「ジョコビッチ選手が昨年の全仏後に燃え尽き症候群になった状態ににている」という日本テニス協会の土橋氏のコメントを紹介した。

日刊スポーツでは、亜大の堀内総監督による、錦織のラリー戦は相手を走らせ主導権を握るところにあるがバウティスタアグやマレーがセンター攻撃という新機軸を仕掛けている、という分析を載せている。これでは錦織は有効打を打てず、余力を得た相手がこんどは錦織を振り回すことになる。この対策が課題である、と紹介している。

tennis.jpでは、バウティスタアグが、スピードに乗りほとんどミスがない、錦織に時間を与えずに寄り切った試合だった、と報じた。

Sportivaでは、「大切なポイントを取り切れない」ことで自信喪失している錦織選手は今後「大きな勝利とそれに伴う自信が、再浮上のきっかけになる」とした。

時事通信では、
錦織、課題浮き彫り=勝負どころで甘さ-ウィンブルドンテニス、と題し、常に守勢に立たされ、11度のブレークチャンスをつかみながら物にしたのは2度だけ。勝負どころで詰めの甘さが目立った、解決策を見いだせていない、と報じた。

ウィンブルドン公式サイトでは、錦織選手を、昨今の長身ムキムキのテニス界の風潮においてはいい意味で異色の存在、文字通り上位選手を見上げることになる、と形容。ただし抜群のスピードで錦織にとれないボールはない、としている。
また、錦織もバウティスタアグも芝コートが得意とは言えず、試合が長引くであろうことが予想され、No3コートの第1試合に配置されたそうである。
錦織はもっとサーブアンドボレーで攻められたらよかったのだけれど、背の高い相手にベースラインの1.5m後ろを走らされて難しかった、試合内容は五分五分だったが、勝敗を分けたのは、アンフォーストエラーとビッグサーブである、と分析している。

インディペンデント紙では、
錦織選手の体格がほかの選手と比べて不利で、それに伴う故障や疲労の蓄積が、過酷なグランドスラムレベルの戦いを戦い抜くのには体力的に限界だ
と分析した。
不利な体格はサーブに顕著に表れている、とも言っている。
http://www.independent.co.uk/sport/tennis/wimbledon/wimbledon-2017-day-five-kei-nishikori-rafa-nadal-nick-bollettieri-a7829931.html

ABS-CBNでは

「錦織自身の体がウィンブルドンでの錦織の最大の敵のひとつであっただろう、だが本人は今回の体力レベルに満足していた」、として錦織選手の「調子はいいです。100%にもどりました」という試合前のコメントを紹介している。
http://news.abs-cbn.com/sports/07/07/17/nishikoris-eye-on-the-prize-ahead-of-bautista-agut-clash

Eurosportでは
錦織選手を調子が出なくてエラーだらけだった、としている。

ということでまとめると

  • 錦織選手は芝コートは不得意傾向
  • 錦織選手は体調は良い
  • なのに大切なポイントを取り切れないのはなぜなんだ
  • というわけで自信喪失中
  • 外国から見ると体力的にかなり不利
  • 小さい錦織選手がでかくてムキムキな選手相手に健闘してきた疲労がたまりガタがきてるのではないか
  • それで体力的に厳しいグランドスラムレベルではいいところが発揮できないのではないのか
  • 強い選手はどんどん攻略されるからその対策もね

といったところだろうか。

日本の報道は主に「自信」という心理面に注目し、海外の報道では主に「体力」に注目している。

抽象的だけれど、自信と実績と体力がバランスを欠いてうまく回ってない、ということかな。

錦織選手とチームにしてみれば、そんなこたあよくわかってる、わけで、こういった時期はきっと誰にでも訪れる次の飛躍への踊り場とでもいう時期だろうか。

 

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錦織選手の勝負どころ「タイブレーク」落とし歴この1年

勝負どころにはいろいろあるが、最近の錦織選手はタイブレークに弱いという印象がある。タイブレークを落とすと、またやった、というコメントをネット上でも目に付く。というわけで勝負どころのひとつであるここ1年の錦織選手のタイブレーク歴を調べてみた。

2017年

  • ウィンブルドン2回戦vsバウティスタアグ 第2セット3-7 試合結果は敗退
  • ウィンブルドン2回戦vsスタコフスキー 第2セット7-9、第4セット8-6 勝利
  • ゲリーウェバー1回戦vsベルダスコ 第1セット7-9 勝利
  • 全仏3回戦vsチョンヒョン 第3セット4-7 雨で延期後勝利
  • 全仏2回戦vsシャルディ 第3セット7-5 勝利
  • ジュネーブ準々決勝vsアンダーソン 第3セット8-6 勝利
  • イタリア国際3回戦vsデルポトロ 第1セット4-7 敗退
  • マイアミ2回戦vsベルダスコ 第1セット7-2、第2セット5-7 勝利
  • アルゼンチン決勝vsドルゴポロフ 第1セット4-7 敗退
  • 全豪4回戦vsフェデラー 第1セット7-4 敗退
  • 全豪1回戦vsクズネツォフ 第4セット7-9 勝利
  • ブリスベン準決勝vsワウリンカ 第1セット7-3 勝利

2016年後半

  • ツアーファイナルRRvsマレー 第1セット11-9 敗退
  • パリ3回戦vsツォンガ 第3セット3-7 敗退
  • バーゼル決勝vsチリッチ 第2セット5-7 敗退
  • 全米4回戦vsカロビッチ 第3セット7-4 勝利
  • シンシナティ3回戦vsトミック 第1セット1-7、第2セット5-7 敗退
  • リオ五輪3決vsナダル 第2セット1-7 勝利
  • リオ五輪準々決勝vsモンフィス 第1セット7-4、第3セット8-6 勝利
  • リオ五2回戦vsミルマン 第1セット7-4 勝利
  • トロント準決勝vsワウリンカ 第1セット8-6 勝利

引用元:http://www.atpworldtour.com

2017年に入ってからのタイブレークは、6勝8敗、2016年後半は、6勝5敗。合計で12勝13敗。
試合の勝敗で見ると、8勝4敗、5勝4敗。計13勝8敗。

タイブレークは、昨年後半は一応勝ち越しであるが、今年は負け越し。試合の勝敗は勝ち越している。

この数字はどうだろう。思っていたより悪くない気はする。全部負けているわけではない。とはいえ、錦織選手はトップ選手なのだ。

というわけで調子のいいランキング上位選手たちと比べてみる。

マレー選手と比べてみると、マレー選手の2017年のタイブレークは8勝3敗で試合結果は7勝2敗。

ナダル選手の2017年タイブレークは8勝3敗で、試合結果は9勝1敗。

フェデラー選手はタイブレーク12勝5敗で試合結果が10勝2敗。

A.ツベレフ選手はタイブレーク11勝9敗で試合は10勝5敗。

ティエム選手はタイブレーク9勝8敗、試合は11勝6敗。

あまりふるわない印象のジョコビッチ選手もタイブレーク7勝5敗、試合結果7勝4敗と負け越していない。

タイブレークで今年負け越しているのは錦織選手だけである。やはりトップ選手としてはタイブレーク負けすぎと結論できるだろう。

 

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まとめ

海外では錦織選手を小さくて体力的に不利な選手とみている。日本の報道では自信喪失という点に主眼を置いている。
勝負どころの一つとなるタイブレーク歴では、トップ選手の中で錦織選手だけが負け越している。

感想

厚労省の発表では、日本人の男性20-30歳の平均身長はおよそ172センチ。178センチの錦織選手は決して小さくない。むしろ大きい。例えばスペインのフェレール選手は錦織選手よりも小さい175センチだけれど体力が錦織選手よりもずっとありそうなイメージがある。だから錦織選手は海外の人にとってフィジカル的に弱く見えるのだろうか。

っていうかスポーツ選手なのだから今だってムキムキには違いないけれど、錦織選手がもし外国人もびっくりするようなムキムキに見えるようになったらそれは思いがけなすぎてすごいし面白い。そしたらいまよりも大きく見えるし自信もムキムキ湧いてくるかもしれない。

錦織選手に絶対勝つぞ的な執念が感じられないといった記事もあったが、そうかな。気持ちはあると思う。バランスを欠いているように見える。錦織選手は、今大会体調はいいと言い切っている。それはすごい。だけど勝てない無念。ほんの少しの行き違いのようなもの。もう勝てない選手はいない錦織選手、この困難を乗り切る日を楽しみにしています。

 

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