うわのそら事件簿

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カタルーニャが独立ってどういう意味?これからどうなるの?スペインじゃなくなるのか

あの美しいバルセロナがあるスペインのカタルーニャが混乱に陥っている。独立をかけた住民投票が行われ、独立派が圧倒的勝利をおさめたという。
カタルーニャが独立ってどういう意味なの?これからカタルーニャはどうなってしまうの?

  

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追記

※11/5 10/27にカタルーニャ州会議は本会議を開き、独立宣言を可決。一方のスペイン政府は上院で自治権制限措置を決議。ラホイ首相は自治権停止を発動した。これによりプチデモン州首相ら閣僚は解任、州議会は解散となった。今後は12/21に新たな衆議員を選ぶ州議会選挙が実施され、州政府の閣僚は中央閣僚が担うことになる。州警察、州の公共放送管轄も中央政府に移る。

11/2には州元閣僚たちの身柄を拘束、ベルギーに出国していたプチデモン前州首相には逮捕状が出された。仮に起訴され有罪となった場合最大で禁固30年となる可能性がある。ベルギーの対応が注目される。

これをうけて独立支持派の市民は州庁舎前で強く抗議。11日に少なくとも40万人が参加する抗議デモを行うとしている。

 

※10/19スペイン政府は、憲法155条に基づきカタルーニャの自治権停止の手続きに入ると発表。カタルーニャはスペイン政府が自治権を停止すれば独立を宣言する構えである。

カタルーニャの首相はプチデモン氏。この方。

f:id:uwanosorajikenbo:20171019192423p:plainhttp://www.bbc.com/

スペイン首相は、ラホイ氏。この方。

f:id:uwanosorajikenbo:20171019192606p:plainhttp://www.bbc.com/

スペイン政府側は、19日の午前10時(日本時間午後5時)までに、独立を宣言したのかどうか明確にするようカタルーニャ首相に求めていた。

スペイン政府は、21日(土)に閣議を開き具体的な措置を決めるとしてる。次に上院で承認が必要となる。上院はラホイ首相率いる政党が多数派。

報道によれば、155条で自治権をすべて停止できるわけではないというが、自治政府は解散となる。そして新たに選挙が行われ、プチデモン氏が再選されれば名目だけの首相となることになる。

※10/16カタルーニャは独立に向けた手続きを2か月凍結するとスペイン政府へ伝えた。理由は競技の時間を確保するため。スペイン政府は協議拒否の姿勢で、これまでは独立を強行するなら自治権停止も含めた強硬策で対抗するとしてきた。

※10/11カタルーニャは独立宣言を保留。スペイン政府との対話の機会を設けるためとしている。スペイン政府は無言の独立宣言として反発。

----追記ここまで

カタルーニャの場所

カタルーニャとはスペイン東北部でバルセロナを州都とする州。
地図で見るとこの赤いところ。

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グーグルマップより

バルセロナは、スペイン第2の都市で、古代から交通の要衝として栄えた。ガウディのサグラダファミリアがあるところ。
カタルーニャは独自の歴史や言語があり、自分たちをカタルーニャ人として誇り思っている。
面積は約32000㎢で、日本の関東地方と同じくらい。スペイン国土のおよそ6.3%。
人口は約750万人でスペインの約16%、バルセロナ都市圏の人口は約210万人。
スペインの首都は内陸部のマドリードで、バルセロナとの距離は約600㎞。東京大阪より少し遠い。
カタルーニャ州にはかなりの自治権が認められているが、スペイン憲法のもとで独立国家であるとは認められていない。

カタルーニャが独立の意味

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カタルーニャ州副首相(左)と首相(右)
出典:elmundo.es

カタルーニャ独立運動は、2010年代から盛んになった。
きっかけは、スペイン中央政府が、カタルーニャ民族を軽視するような言動を繰り返したこと、そして税金還元の問題である。

カタルーニャ州での独立を問うた住民投票は、今回のほか、2014年にも行われている。

今回の住民投票では、総投票数が230万、うち200万票が独立賛成だったと、カタルーニャ州首相が演説した。投票率は42.3%、うち賛成が約90%。
そして、カタルーニャ市民は、「共和国の形で独立国家となる権利を獲得した」と宣言した。

つまり、カタルーニャにとって「カタルーニャの独立」とは、カタルーニャが

  • スペインとは別の国家になる

ということ。

一方で、スペインの憲法裁判所や中央政府は、

  • この住民投票は憲法違反で無効

だとしている。

 

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カタルーニャの独立はこれからどうなる

バルセロナ州首相は、

  • 数日中にスペインからの独立宣言を行う

見通し。また、

  • EUはこの独立をいつまでも見て見ぬふりはできない

とも述べた。

これに対し、EUの欧州委員長は、

  • バルセロナ州が仮に独立した場合、EU入りには申請をゼロから行う必要がある

と表明。

また、ドイツやフランスなどの近隣国は、

  • スペインの内政問題

として距離を置いている。

すなわち、

  • 国際社会からは独立を認められない

という可能性が高い。

現状、カタルーニャ州が、自分たちの権限で独立を宣言したとしても、国際社会の国家として機能できるかについてはかなり困難である。
また、今回投票に出向かなかった住民が5割以上いるわけで、独立賛成派が多いのかどうかも証明できない。
州政府と中央政府はまっこうから対立。
カタルーニャの労働組合などは、火曜日にストライキを行う予定。
混乱がしばらく続くのかもしれない。

なぜ世界のヘッドラインニュースになっているのか

独立派実質実現しないのだとすれば、この出来事が世界的なニュースになっているのはなぜか。その理由は2つ。

  1. 独立には法的効力がないとしても、中央政府や国家機関の権威に対する歴史的な異議申し立てであること
  2. 警察隊と住民が衝突しひどい暴力で多くのけが人が出たこと

 

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まとめ

スペインのカタルーニャ地方で、州のスペインからの独立を問うた住民投票が行われ、州政府は独立賛成派が勝利したと発表した。これに対し政府側は違法投票で無効と発表し、EUや近隣諸国も冷ややかである。

今後、独立宣言が行われても、カタルーニャが国際社会に認められる国家となるかどうかは現状かなり困難であり、混乱が続くと予想される。