エクストリーム・ヒート・ポリシーとは?【テニス】
エクストリーム・ヒート・ポリシーと言えば、真夏のメルボルンで開催される全豪オープンが有名であるが、2018年は、真夏のニューヨークで開催される全米オープンでも急遽、ルールが発表された。エクストリーム・ヒート・ポリシーとは?
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エクストリーム・ヒート・ポリシーとは
エクストリーム・ヒート・ポリシーとは、酷暑のポリシー、いわゆる熱中症対策ルールである。
全米オープン2018のエクストリーム・ヒート・ポリシー
全米オープンでは、2018年、全米オープン史上初めて、エクストリーム・ヒート・ポリシーが大会側によって発表された。
それは大会2日目の8/28に気温が40度近くに達し、多くの選手が苦しんでいたからである。男子選手では6人が試合を途中棄権したが、そのうち5人は暑さが原因であった。
とはいえ、女子テニスには、WTA(女子テニス協会)によって定められたヒート・ポリシーがすでにある。その内容は、
- 気温が摂氏35度以上になった場合、最終セットの前に、10分間のコート外での休憩(セットブレークの120秒を含む)が認められる
というもの。1992年から適用されている。
しかしながら、男子選手たちには、ATP(男子プロテニス協会)によって定められたルールがない。そのため、2018/8/28午後1時過ぎ、大会側がエクストリーム・ヒート・ポリシーを発表した。
その内容は、
- 男子選手も第3セットと第4セットの間に10分の休憩が認められる
というもの。
今回の決まりでは、全米オープンのメディカルチームが推奨した場合、すみやかに適用される、ということになっている。適用されるかどうかは、メディカルチームと主審がケースバイケースで決定する。適用の場合は、少なくとも1人の選手が要求すれば、休憩が与えられる。
このルールは今のところ正式な書面にはなっていない。それは、全米オープンが終わってから話し合われることになるらしい。
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全豪オープンのエクストリーム・ヒート・ポリシー
全豪オープンでは、1998年から、エクストリーム・ヒート・ポリシーが導入された。
多くの選手たちからの要望で実現した。真夏のメルボルンは40度を超す暑さも20度台の涼しさも訪れるのが日常。暑いときのための対策が必要であった。
全豪オープンのポリシーは、当初は気温40度に達した場合は試合を中止する、というものだったが、2002年には38度にとなり、2003年には気温35度、暑さ指数28度と変更された。
全豪オープンのポリシーは、2015年に変更され、現行の気温40度以上、暑さ指数32.5度以上の場合に適用、最終決定は主審の判断、となっている。
暑さ指数とは、人体と外気の熱のやり取りに注目した指標で、気温、湿度、放射熱を考慮して数値化された熱中症の危険度を判断する目安。国際的に用いられている。日本体育協会では、28度で激しい運動は中止、31度以上で運動は原則中止とされている。
ちなみにオーストラリアでは、テニスのほかにもクリケットやゴルフなど他の屋外スポーツでも採用されている。
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まとめ
エクストリーム・ヒート・ポリシーとは、熱中症対策のルールである。テニス大会では、1998年、暑くなることが日常の全豪オープンで最初に導入された。また女子テニス協会では、1992年から境界が管轄する大会すべてに適用している。
全米オープンでは2018年に例年にない高温のため初めて導入された。