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リオ五輪で表彰式の記念品と花のブーケがない理由

リオ五輪を見ていると、メダル表彰式で選手たちはメダルのほかに何か記念品をもらっている。そしていつも手にしていたはずの花束がない。

と思って調べてみたら、やっぱりロンドン五輪の閉会式でも、表彰台に載ったマラソン選手たちにおよそ花を扱っているとは思えないワシづかみで造花っぽいブーケが手渡されていた。

他の報道写真を見ても花のブーケを掲げているものは多い。

というわけで、リオ五輪で花のブーケが送られない理由とどういった理由であの記念品らしきものが贈られているのかを調査した。

 

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リオ五輪表彰式の記念品は何か

”グラフィックデザイナーFred Gelliのオリンピックのロゴデザインが世界一難しい挑戦である理由”

 

白井選手が歯ブラシ立てと言って話題となったリオ五輪表彰式でメダリストたちに贈られているものは、五輪史上初めて3Dデザインされたというリオ五輪のロゴマークの置物というかオブジェというか飾りというかである。

合成樹脂でできているという。

 

こちらはリオ五輪の3Dロゴの大きな彫刻。

 

デザインしたのはこの方。

 

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出典:https://twitter.com/fredgelli/media

 

Fred Gelliさん。リオのグラフィックデザイナー。

パラリンピックのものはこちら。

 


なぜ花のブーケではないのか

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オリンピックの表彰式と言えば、メダルに片手で持てる大きさの花束を掲げる選手の姿が印象的であった。よってこの花がないことに違和感を覚える人もいた。

内村選手もご覧の通りロンドンではブーケを掲げている。今回は何かを持っているが掲げてるとも言えない。

写真を見ていて気付いたのだが、花の場合、上の写真のように花もメダルも掲げるけれど、オブジェを掲げる選手は少ないようである。

 

さて、そんな花のブーケが表彰式から消えた理由はというと・・・

リオ五輪の表彰式のエグゼクティブプロデューサーを務めるクリスティ・ニコライさんによれば、Flowers are “not very sustainable”だからだそうである。

日本語にすると「花はエコではないから」や「あまり環境によくないから」という表現がしっくりくるだろうか。

選手たちは、贈られた花をたいてい捨ててしまうのだそうだ。それはまあそうであろう。だからやめたのだという。

リオ五輪のテーマは環境問題であった。開会式では、自転車や選手たちによる種まき、聖火台が太陽電池で動くなど、エコを意識した演出が多く見られた。

表彰式でも、多くの部分で環境問題を意識しているという。たとえば、表彰台は大会後家具として再利用されることになっているし、メダルの紐(リボン)部分やメダルを置く台にリサイクル品を導入している。金メダルの金は水銀を使用しないでとり出されたものしか使わないなどである。

そして、そのエコ推進の一環として花のブーケも取りやめることとなったというのが花がない理由である。これまで伝統的にずっと花が贈られていたことを考えると、決められた規則や精神を守らなければいけないオリンピックにとっては思い切った決断であった。

 

それでなぜ、ロゴオブジェが贈られることになったかというと・・・

今回が五輪史上初めて3Dロゴが登場したというのが選ばれた理由であるらしい。しかしながら、記念品の素材は合成樹脂。リサイクルできるのであろうか。花のほうが問題ないような・・・と考えたらそこは逆の発想だという。

このオブジェはリサイクルして循環させていくものなのではなく、「いつまでも残すもの」、という趣旨だそうである。孫にも見せられる記念品として。

うーん。合成樹脂で?とも考えてしまうが、珍しくてきれいなものであることは確かであるし、時代によってその評価が変わってくるのかもしれない。

 

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まとめ

リオ五輪でメダリストたちが表彰式で贈られているものは、リオ五輪の3Dロゴの記念品である。
花のブーケはゴミになってしまうため、環境問題を考える今回のオリンピックのテーマに反しているため、史上初めて取りやめとなり、代わりに史上初3Dロゴの記念品が贈られることとなった。


感想

メダルがもう記念品なのだからとくにそれ以上何も贈らなくてもいいような気もする。
メダルもそのうちメダルに変わる何かに変わるかもしれない。
3D映像としては見えるけれどものではないバーチャルメダルというのはどうだろう。

 

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