甲子園のタイブレークのルールと目的とは【高校野球】
2018年の夏の甲子園は、第100回記念大会。その記念に出場校は56校に拡大されただけでなく、チケットの値上げ、外野席も有料化、バックネット裏の指定席増設、そして延長戦におけるタイブレーク制の導入というアップデートが適用されることとなった。
甲子園のタイブレークのルールについて調べてみた。
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甲子園のタイブレークのルールとは
タイブレークとは、同点決勝のこと。野球の場合は、延長戦で人為的に走者を置いて、点を入りやすくし、試合の勝敗の早期決着をはかるルールのこと。
甲子園で導入されるタイブレークのルールを簡単にまとめると
- 延長13回に入ったら、ノーアウト1,2塁の状態から攻撃を始める
- 打順は継続
- 試合は決着がつくまで続く
- 決勝は例外で延長15回まで行う。そこで同点の場合は、翌日以降に再試合。再試合では、13階からタイブレークとなる
- 一人の投手が登板できるのは通算15イニングまで
まず基本だが、高校野球は、9回まで行われて勝敗が決まる。
同点の場合には、延長戦になる。
甲子園のタイブレークはこの延長戦が、12回が終わったところでまだ同点だった場合に適用される。
13回からは、ノーアウト1,2塁から試合を始める。
打順は前回からの継続で、走者は打順の1つ前と2つ前の選手。
試合は、決着がつくまで行われる。また、一人の投手が登板できるイニング数は15イニング以内。
ただし決勝では、延長15回まで行い、同点の場合は、引き分け再試合。再試合ではタイブレークが適用される。
高野連は初め、決勝でもタイブレークの採用を考えていたが、各都道府県連盟へのアンケートの結果、7割以上が決勝は例外にしてほしいと回答したため、その意見を重視し、決勝は例外となった。
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甲子園のタイブレーク導入の目的
甲子園でタイブレークを導入する目的は、
- 選手の健康管理
- 大会日程の円滑な消化
タイブレークは、試合が長引かないように、導入されるのであるが、その結果、選手の負担が軽減、過密スケジュールである甲子園大会の日程をスムーズに消化できることになる。毎年満員御礼の夏の甲子園であるが、試合時間が決まれば、将来はチケットの分割販売ができるようになって、運営的にももっと利益を生むようになる可能性もある。
■これまでのルールは
タイブレークがなかったこれまでは、
- 延長戦15回制
であった。15回で決着がつかない場合には、
- 後日再試合
つまり、今回の決勝と同じルールである。今回の決勝はこれまでのルールを心情的に受け継いだのである。
しかしながら、ここからが違う。今回の決勝では、再試合ではタイブレークを採用するが、これまでのルールでは、タイブレークはくまた延長15回まで試合をする。それで勝負がつかなかったら、
- 再々試合
2003年の福井大会でこの再々試合があった。試合時間は8時間42分に及んだ。1試合にこれだけかかれば、選手にはとても負担である。
延長15回制となったのは、延長17回を一人で投げた1998年の松坂大輔選手がきっかけで、2000年から導入されたルールであった。その前は1958年から42年にわたって延長18回制であった。18回制のきっかけとなったのは春の四国大会での板東英二選手が延長16回と翌日の延長25回を一人で投げたことであり、その前は延長25回、その前には規定はなかった。
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まとめ
高校野球の甲子園大会では、選手の健康と大会日程の円滑な消化のために、延長13回から、ノーアウト、ランナー1、2塁から開始というタイブレーク制を導入する。ただし決勝では従来通り延長15回を行い、引き分けの場合の再試合でタイブレーク制を適用する。
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