うわのそら事件簿

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バカマツタケとマツタケの違いとは?どこで買えるの?通販は可能?

バカマツタケの完全人工栽培に成功、というニュースを見た。バカマツタケとはマツタケの偽物みたいな名前だけれど、マツタケとは何が違うのか。報道によると、バカマツタケのほうがマツタケよりもおいしいと言っている。どんなふうに料理するのだろう。そしてどこで購入できるのだろう。

 

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バカマツタケとマツタケの違い

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多木科学が完全人口栽培したバカマツタケ

kobe-np.co.jp

バカマツタケとマツタケはとてもよく似ているという。見かけも味も香りもそっくりなのだそうだが、違っている点は?

■種

バカマツタケはマツタケの近縁種である。分類を調べると、

バカマツタケ   マツタケ
ハラタケ目 ハラタケ目
キシメジ科 キシメジ科
キシメジ属 キシメジ属
キシメジ亜族 亜族 キシメジ亜族
マツタケ節 マツタケ節
バカマツタケ マツタケ

とまあ、ほとんど一緒で、最後の「種」だけが違う。
たとえば、マツタケとマツタケモドキでは、分類によるが、マツタケとシメジは、あるいは、マツタケとシイタケでは、少なくとも「属」が違うそうである。

■大きさ

大きさは、バカマツタケのほうがマツタケよりも少し小ぶり

■色

色は、バカマツタケのほうがやや赤みがかっている。

■発生場所

天然で発生する場所は、大きな違いのひとつである。

  • バカマツタケ:ミズナラ、コナラ、ウバメガシなどの広葉樹林や雑木林
  • マツタケ:アカマツ、クロマツ、エゾマツなどのマツ林 マツは針葉樹
■発生時期

天然で発生する時期は、バカマツタケのほうが早い。よって「サマツ(早松)」と呼び珍重する地域もある。

まとめると、バカマツタケとマツタケの違いは、見た目のバカマツタケのほうが少し赤くて小さいところ、発生場所、そして時期の3点。

 

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バカマツタケの料理方法

バカマツタケの料理方法は、

  • マツタケと同じ

だそうである。焼いたり、炊き込みご飯にしたり、土瓶蒸しにしたりとお好みで。

バカマツタケはどこで購入できるの?

バカマツタケって店頭で売っているのを見たことあるだろうか。

北海道から九州まで、地域によっては、季節になるとスーパーで売っているそうである。それから、道の駅とか直売所とかにあったりするらしい。

楽天などのネット通販では、見つけられなかったのだが、のぶしなカンパニーというサイトで、「SOLD OUT」となっているのをひとつ見つけた。

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nobushina.theshop.jp

一応、再入荷について問い合わせできるようになっている。

バカマツタケという名前が知られるようになってネット通販するところが出てくることを期待したい。いや、ちょっとひどい名前だから、もしかすると違う名前で販売されるかもしれない。

それから、バカマツタケは日本全国で発生するそうであるから、キノコ狩りのツアーなどでも獲得できるかもしれない。

ところで、食べられるキノコと毒キノコの見分け方は難しいので、キノコ狩りは必ず専門知識のある人とご一緒に。

 


国産松茸(南信州産)ひらき(200g)(ひらきとつぼみの混合)

バカマツタケ完全人工栽培はなぜすごいのか

2018年10月4日にバカマツタケの完全人口栽培に成功したと発表したのは、兵庫県加古川市の肥料メーカー、多木科学である。翌日株価は急騰した。

なぜ株価が急騰するほどすごいのか。簡単に言うと、

  • 室内環境の人工培地での栽培に世界で初めて成功したから

である。

これまで、シイタケ、ナメコ、ブナシメジなどが完全人口栽培できていたのに、なぜマツタケやバカマツタケができなかったかというと、それは菌の特性が違っていたから。

生きていない有機物を栄養源とするシイタケやブナシメジに対し、マツタケやバカマツタケには「生きた樹木と共生する」という特徴があった。だからこれまでは、人工培地での栽培は不可能だと考えられてきたのだ。それをくつがえした。

2017年に、奈良森林技術センターが、バカマツタケの人口栽培に初めて成功、と話題になったが、このときも、培地を使うのは最初の2か月の培養期間だけで、その後は広葉樹の多い林に植える、という「生きた樹木」を使うものであった。

しかし、多木科学は決定的に違う。木くずなどでできた「人工培地」で生育を完結させたのである。

 

人工培地で育つようになると、1年中収穫できる、培養期間が短くなる、衛生が保たれる、簡単に収穫できるようになる、など多くのメリットがある。実用化すれば、市場に安価で出回ることは確実である。そして、バカマツタケとそっくりなのであるから、マツタケにも応用できるかもしれない。そのときは果たして、どちらが人気のキノコになるだろう。

多木科学では、現在特許を申請中で、3年後の実用化を目指しているそうである。

 

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感想

マツタケにいろいろな類似きのこがあることは何となく知っていたが、はたしてバカマツタケという名前のきのこがマツタケよりもおいしいとは、全く知らなかった。報道によると、その存在が知られるようになったのは戦後のことだそうである。とはいえ数十年は経っているし、おいしいのならなぜ売れなかったのだろう。マツタケがあまりにもすごい存在で、それ以外はニセモノになってしまうからだろうか。それにしてもぜひ食べてみたい。

それから、ポルチーニやトリュフも生きた樹木と共生する種類だそう。これらももしかして、人口栽培となる日が来るのかも。楽しみ。