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握手の起源や由来について

新型コロナウイルスのの影響で、欧米ではごく一般的な挨拶である握手の代わりに、拳を合わせたり、ひじを合わせたり、はたまた足をフットタップなる挨拶が流行っているとか。というわけで気になったのが握手の起源。握手はいつからどんな理由で始まった?

握手の起源や由来について

握手の起源の本当のところはわかっていないが、歴史的資料から追える最も古い握手の記録は、

であるそう。画像はこちら

アッシリア王とバビロニアの支配者が同盟を結んだことを表したものであるという。証明できる握手の起源は、アッシリア人である。http://aina.org/

握手が表しているのは、平和。

握手をする人のモチーフは、古代のモチーフによく使われていて。古代ギリシャやローマでも使われている。

アテネアクロポリス博物館所蔵の紀元前5世紀のモチーフが以下。

ウィキペディアより

ヘラとアテナが握手をしているところ。

古代ギリシャでは、墓石のレリーフに多く描かれていて、握手は、最後の別れや生と死の永遠の絆を表している。

古代ローマの握手のモチーフは、友情と忠誠心を象徴しているそうである。

また、握手は、武器を持っていないことを証明するしぐさでもあり、相手に危害を加えない意志を表すしぐさでもあった。

生物学的な意味

新型コロナウイルスの影響で、握手を控えるようになったことが証明する通り、握手とは、互いの手に存在する微生物、平たく言えばバイ菌の交換/共有をする行動である。バイ菌をシェアしてもいいほど相手を信頼するという意味にもなる。

2015年のイスラエルでの研究によると、何百人もの見知らぬ人と握手をするという実験の様子を撮影したところ、実験に参加した4分の1の人が、手のにおいをかいだという。研究者たちは、握手は無意識に化学的な信号を見つけるために行っているもので、他の動物が互いに匂いを嗅ぐ行動と同じコミュニケーションの手段なのではないか、と結論付けた。

現代の挨拶としての握手の起源

握手がごく日常の挨拶となったのは、17~18世紀にクエーカー(キリスト教プロテスタントの一派)の人たちが採用したからであるという。

クエーカーの人たちは、当時一般的であった、お辞儀や帽子を使った挨拶よりも、握手のほうが身分や地位を無効にするより民主的な方法であると感じて、握手を使うことにした。そこから、一般に広まっていったそうである。

まとめ

握手は、紀元前9世紀のアッシリアにその記録をさかのぼることができるごく古くからのしぐさで、平和や絆、友情など、好意的な意味を象徴するものである。

それに加えて、身分や地位のない民主的という意味が加わった日常の挨拶のしぐさとして広まったものが、現在の握手である。

また無意識的には、相手のにおいをかぐという動物に共通のコミュニケーションの手段であり、互いの持つ微生物を交換する行動である。