2016年8月に行われるリオデジャネイロオリンピックのサッカー競技の会場は7か所あり、リオデジャネイロと2か所のほかブラジルの5都市で行われる。
ブラジルの国土は、日本の約22.5倍で世界第5位、ロシアを除くヨーロッパ全土よりも大きい。その広大さゆえ国内に時差がある。
リオ五輪サッカーには、日本からは男子が出場、グループステージを、マナウスとサルヴァドールで戦うことが決定している。
リオ五輪サッカー各会場の場所や時差や気候について、日本戦があるマナウスとサルヴァドールを中心に調査した。
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リオ五輪サッカー会場概要と時差
■サッカー会場の都市
リオ五輪サッカーは、6つの都市、7か所で行われる。
都市は、五輪開催都市リオデジャネイロ、首都のブラジリア、ブラジル最大の都市サンパウロ、港湾都市サルヴァドール、アマゾン川を望むマナウス、そして、高原の計画都市ベロオリゾンテである。
グループステージでの日本戦は、マナウスとサルヴァドールで行われる。
各都市の場所は以下のようになっている。
リオデジャネイロオリンピックにおけるサッカー競技 - Wikipediaより作成。
■サッカー会場都市の時差
ブラジルの時間は、上の地図の色分けのように区分されている。
リオデジャネイロの区分とサルヴァドールの区分は夏時間があるかどうかの違いであるが、8月はブラジルの冬であって同じ時間である。
よってマナウス以外のサッカー会場の日本との時差は12時間である。日本のほうが12時間進んでいる。日本戦がある都市の1つサルヴァドールも時差12時間である。
日本がお昼の12時の時、リオは真夜中の12時。ちょうど昼夜が逆転している地球の反対側だ。
残る1つの都市、マナウスはさらに1時間時差があり、日本との時差は13時間である。日本のほうが13時間進んでいる。
ブラジルの気候は、その93%が熱帯である。
サッカー会場では、サンパウロが温暖湿潤気候、ベロオリゾンテが温暖冬季少雨気候で温帯にあたり、リオとブラジリアは熱帯に属するサバナ気候、マナウスとサルヴァトールは熱帯雨林気候と区分される。
■サッカー会場名
次に各都市の会場であるが、名前がなかなか難しい。
ウィキペディア日本語版で採用されている会場名とリオ五輪公式サイトのポルトガル語版や英語版の会場名が少し違っているので併記して表にしてみた。
都市と日本との時差やその収容人数もまとめた。
日本サッカー協会のサイトでは英語名を採用しているので今後はテレビでも英語名が使われることもあるかもしれない。
英語名をカタカナにしてみた。上から順に、
・MARACANÃ マラカナン
・OLYMPIC STADIUM オリンピック・スタジアム
・AMAZÔNIA ARENA アマゾニア・アリーナ
・FONTE NOVA ARENA フォンティノバ・アリーナ
・MINEIRÃO ミーネイラオ
・MANÉ GARRINCHA STADIUM マネガリンチャ(マネガヒンシャ)・スタジアム
・CORINTHIANS ARENA コリンシアンス・アリーナ
マナウスについて
出典:Google マップ
リオ五輪サッカーの日本第1戦と2戦が行われる都市は、マナウスである。
マナウスは、アマゾナス州の州都で、アマゾン川と根グロ側の合流地点にあるアマゾン地域最大の都市である。
リオ五輪のサッカー会場では一番遠い場所にある。
リオから、直線距離でおよそ2850キロ、飛行機でおよそ4時間。東京ーグアム間よりも遠いのだ。
リオデジャネイロとマナウスの時差は1時間、日本との時差は13時間で日本が13時間進んでいる。
試合日程は8月4日ナイジェリア戦と8月7日コロンビア戦。試合開始はどちらも夜9時。
日本時間では、8月5日の朝10時と8月8日の朝10時からである。
マナウスは、南緯3°06′と赤道に近い熱帯雨林気候の都市。
赤道の位置は点線部分。
出典:Google マップ
8月は日中平均気温は27度、平均最高気温32.6度、ときに37度に達することもある。最低平均気温は23度。
マナウスの8月は他の月と比べて雨が少なく湿度も下がるが、それでも75%以上である。日本の夏と同じような気候と考えていいだろう。
マナウスの日の出は朝6時過ぎ、日の入りも朝6時過ぎごろの予定である。
日本戦がある夜の9時は日没後。体感気温は22,3度程まで下がるそうである。
マナウスの会場はアレーナ・アマゾニア(アマゾニア・アリーナ)
出典:http://www.fvo.am.gov.br/arena-da-amazonia-2/
マナウスの会場は、アレーナ・アマゾニアである。2014年に新しくオープンしたスタジアムで、その年のワールドカップで使用された。
前は、ヴィルヴァダオリマ・スタジアムであった。
収容人数は44300、実際には最大40549で使用されている。
スタジアムは、ドイツの建築事務所Gerkan, Marg and Partnersによる、アマゾンの熱帯雨林と地元の工芸品のかごをイメージしたデザインである。
スタジアムにはレストランや宿泊施設、地下駐車場が完備され、雨水のリサイクル施設や下水処理施設、省エネ換気設備なども備えられ、環境に配慮されている。
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サルヴァドールについて
出典:Google マップ
日本代表のグループステージ3戦目が行われるのは、バイーア州サルヴァドールである。
サルヴァドールの正式名称は、サン・サウヴァドール・ダ・バイーア・ジ(デ)・トードス・オス・サントスととても長い。現地ではバイーアと呼ばれることも多い。
サルヴァドールは、大西洋に面した港湾都市で、サンパウロ、リオデジャネイロに続くブラジル第3の都市である。過去にはポルトガル領ブラジルの最初の首都であった。
マナウスとサルヴァドールの距離は直線でおよそ2660キロ。サルヴァトールとリオはおよそ1300キロ。
マナウスとサルヴァドールの時差は1時間。日本とサルヴァトールの時差は12時間で、日本が12時間進んでいる。
日本チームはマナウスからサルヴァドールに移動することになるが、通常は直行便の飛行機がないそうである。移動には6時間かかると報道されていた。
日本がグループステージを1位で通過した場合、準々決勝もサルヴァトールで行われる。
サルヴァドールの日本戦の日程は、8月10日夜7時からのスウェーデン戦。
日本時間では8月11日朝7時からである。
サルヴァドールは南緯12°58′の熱帯雨林気候。
8月の平均最高気温は26.4度。最低平均は21.3度。湿度は70-80%。
マナウスよりも少し涼しく過ごしやすいようである。しかしながら、やはり湿度は70%以上。8月の平均降水日数が20日と雨もわりと降り、雨が続くと気温が20度ほどに下がり肌寒く感じるという。
日の出は6時前、日の入りは17時30分前。
日本戦が行われる夜7時ごろは日没後であるが、気温は天気に左右されるようである。晴れの日には25度程度、雨が降て寒いときは21度程度。
サオルヴァドールの会場はアレーナ・フォンチ・ノヴァ(フォンティノヴァ・アリーナ)
出典:File:Arena Fonte Nova view from lake (zoom).jpg - Wikimedia Commons
アレーナ・フォンチ・ノヴァの前身であったオクタビオムンガベイダ・スタジアムは、2007年に世界中に配信された観客席が落下したスタジアムである。
この事故後、スタジアムは取り壊され、アレーナ・フォンチ・ノヴァとして2013年に新しくオープンした。
キャパは最大55000、今回は51900で運営。デザインは、Schulitz Architekten, TETRA Arquitetos。
これまで2013年のFIFAコンフェデレーションズカップ、2014年ワールドカップの会場となった。
まとめ
リオ五輪のサッカーが行われる会場は、リオデジャネイロのみならず、ブラジル国内の6都市に置かれている。
日本のグループリーグでの試合が行われる場所は2か所で、マナウスとサルヴァドールである。
マナウスは内陸アマゾン川流域にあり、サルヴァドールは大西洋岸にあり、およそ2660キロ離れていて時差1時間。飛行機の直行便がなく移動に6時間かかる。
どちらも熱帯雨林気候で冬とはいえ日本の夏を思わせる気候である。
日本とブラジルはちょうど中也が逆転する位置にあり、マナウスとの時差は13時間、サルヴァトールとの時差は12時間で、日本が進んでいる。
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