新元号「令和」は万葉集のどこから引用?意味や書いた人は
新元号が発表された。「令和」と書いて「れいわ」と読むそうだ。この言葉はちっとも予想に出ていなかった。個人的にはとても素敵だと思う。そして令和は、日本史上初めて、中国ではなく日本の古典から引用。その古典とは「万葉集」であるという。
というわけで聞いたことのないこの言葉、「令和」の意味や万葉集のどこから引用されたのかについて調べた。
※4/3追記 「引用」ではなく「典拠」とするのが正しい言い方でした。
sponsored link
令和は万葉集のどこから引用されたか
引用元は、万葉集の
- 梅の花32種の序文
から。
これは、20巻ある万葉集の中の、
- 第5巻
のなかにある。
その序文の中に、
- 時に、初春の令月にして、気淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す。
という部分があって、この「令」と「和」なのだそう。
ちなみに読み方は、
- ときに、しょしゅんのれいげつにして、きよくかぜやわらぎ、うめはきょうぜんのこをひらき、らんははいごのかうをかおらす
難しい。。
この部分の意味は、「初春2月、風はさわやかにそよぎ、梅は鏡の前のおしろいのように開き、蘭は身を飾る香りのように薫っている」といったところ。
実際は万葉仮名という音あて漢字で書かれていて、「于時初春令月 氣淑風和 梅披鏡前之粉 蘭薫珮後之香」って書いてある。ja.wikisource.orgより引用。
※4/3追記 万葉仮名という音当て漢字は、歌の部分に使われていて、序文のところは、漢文風に書いてある。そのため、序文の漢字は音あてではなく、意味が適用されている書き方である。
よって打消し線をひいたところは間違いでした。すみません。
令和の意味は?
意味は、安倍首相によると、
- 令和には、人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つという意味が込められております
- 厳しい寒さの末にきれいに咲き誇る梅のように、日本人ひとりひとりが美しい花を咲かせられるような時代に
sponsored link
万葉集のこの部分を書いた人は?
この序文を書いた人は、
- 大伴旅人(おおとものたびと)
大伴旅人は、西暦665年生まれとされている公家出身の公卿で歌人。官位は大納言。
発表された新元号の書を書いた人は?
書を書いた人は、書家の
- 茂住修身さん
sponsored link
万葉集とは?
万葉集は、7~8世紀ごろにかけて編纂されたといわれている日本最古の現存する歌集。
全20巻、約4500首。
表記は、「万葉仮名」とよばれる音を当てた漢字。
まとめ
令和は、万葉集第5巻の梅の花の歌をまとめたところの序文から引用。大伴旅人が書いたとされる。意味は、美しく心を寄せあう中で生まれる文化が生まれ育つ。
関連記事:
uwanosorajikenbo.hatenablog.com